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介護者家族の会(2022年6月)レポート【あいむケアプランセンター】

2022.08.22

あいむケアプランセンターではこれまでにも相談会を実施してきましたが、それらは個別のお客様にそれぞれのお話をマンツーマンで伺うものが中心でした。そこで2022年6月、初めて複数のご家族が集う『介護者家族の会』を開催しました。当日は5組のご家族にお集りいただき、普段なかなか言葉にする機会のない介護の悩みや工夫、ご家族への思いを口にしていただく貴重な時間になりました。

 

 

言葉にして、悩みの内容を理解する

 

家族の介護はすべての家庭に訪れるわけではありません。さらに、家庭環境が多様化するこれからはますます悩みの内容も複雑になっていくと予想されます。介護中に抱く「こんなことで悩んでいるのはウチだけかな?」「誰に悩みを話したらいいのか分からない」といった不安や孤独感。それらを少しでも和らげていただくため、類似の病状や悩みを持った介護者家族の皆さまが、お互いの胸中をお話いただく機会としての『家族の会』です。まずはご自身がどんなことに悩んでいるのかを言語化していただくことが大切なのではないでしょうか。様々な経験を持つ8名のケアマネジャーと、今回は訪問看護師も同席し、ご家族の言葉に耳を傾けました。

 

第一回目のテーマは「認知症の家族を支える悩みと喜びの共有」。もちろん、介護中の悩みは尽きないでしょうが、悩みと同時に良かったことや、嬉しかったことを言語化していただき「私はこう思っているんだ」 というメッセージをご 自身で見つけていただくことが、 介護を辛いだけのものにしない糸口にもなります。

 

認知症の他にも疾患をお持ちですと、食事やお薬のタイミングや量のコントロールが悩みのタネになるそうです。大きな病気を抱えながらも自宅で治療と生活を続ける決断をされた、 そのことをまずは大切にしてください、とは訪問看護師からのフィードバック。そして、食事も薬も完璧を目指すと守れないことが苛立ちになってしまうので、ここまで出来たら上出来というラインをご本人と家族で決めて、うまく付き合っていけるといいですねとコメントしました。また、デイサービ スから帰ってくるとすぐデイサービスに行こうとする、そんなご家族とはデイサービスに行こうといってドライブをされるという実体験を聞き、工夫してご家族を支えておられる姿に学ぶものがありました。

 

 

ご苦労が多く、喜びを言葉にするのは難しいですが、最も多か った喜びはご家族がサービスを利用している間は参加者の皆さまが自分自身のための時間を過ごせる、ということでした。我々が提供するサービス はもちろん利用するご本人のためのものですが、介護者家族のレスパイト(ケアを小休止すること)機能の 一面はこれからも必要になるでしょう。あいむのサービスと組み合わせることで、介護者家族の生活も保たれるように、我々のケアも磨いていきます。

 

今後もテーマ を変えて様々な分野の専門家とお話していただいたり、ほかのご家族と苦労を共有していただいたりすることで、また明日から少しでも前向きな気持ちになれる機会をつくっていきたいと思います。