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米津ケアマネの『人生はドラマじゃない』film.07

2023.05.15

 

かつて映画監督を目指し、現在は主任介護支援専門員としてケアマネジメントをおこなうあいむのケアマネジャー米津。2つの視点から映画の中に現代の課題との結びつきを見つけ、紐解いていきます。

 

 

film.07 「ゆれる」

 

🎬自身が中高年と言われるステージに入ると、下半身よりも上半身が重くなってバランスが悪くなる。週末の山歩きやトレーニングの成果も、帰宅後の一杯と揚げ物メニューで台無し…。しかし、この罪悪感のない晩酌が中高年の週末の愉しみでもある。バランスを崩すのは足元が不安定であることも要因だが、そこに吊り合わない重さが乗ると均衡が崩れてアンバランスを生む。吊り橋は人が乗らないとバランスを維持するが、人が通ると一気に不均衡となり、揺れる。

 

 

🎬西川美和監督、オダギリジョーと香川照之共演による『ゆれる』という映画がある。兄弟と幼馴染の女性。青春ラブコメディ『タッチ』のような甘いものではなく、タイトルの通り兄弟、男女の心情の揺れを切り取る。“吊り橋効果”と言われるものもあるが、一種の緊張や不安定な環境下でのコミュニケーションが恋愛感情にも影響するという。婚活パーティーは街中ではなく、山でやるべきだと思うが、そうなると成約率も高くなってビジネスにならないからなぁ、と(笑)。昨今は世の中のバランスも崩れている。世界情勢、人口構造、経済情勢、そして福祉。足元の脆弱性ではなく、そこに乗っかる期待や欲望が膨らみ過ぎている。

 

 

 

🎬写真は、中高年の仲間と共に京滋の山々を駆けた今春の一枚。桜の名勝でもある京都蹴上インクラインの桜並木。コロナ禍で抑制された行動制限も少し緩んで、多くの観光客で賑っていた。年々、季節のバランスも変化しているのか、今年は桜の開花が早く、訪れた日には既に桜吹雪に。線路の上で、きれいにポーズとはいかないのが中高年の悲しさ。桜吹雪に揺れる景色に、多くのカップルの恋模様も垣間見る。恋を忘れた中高年への、これもひとつの吊り橋効果か。🎥

 

 

 

 

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